ケノティズム

妄想メインです

ここは天国だったのか?

欲望の果てに何があるかを知ることは、その方向性を吟味する上で重要だ。我々物質は、単独で救われる事ができず、相互作用してより良い未来を探している。その先に救いがあるのか、がまず気になるところだが今回は、相互作用の回数を増やしたいのか減らしたいのか。時間について考えてみたい。我々は時間をどうしたいのか?邪魔をする者がいるのか?

前回の妄想では欲望の果てとしてのブラックホール内部の退屈さを否定し、アセンションなるものが起きるといいなあ、という恥ずかしい妄想を公開した。重力と上京への憧れを類似と捉え、都心が退屈なはずがないとした。死ぬまで相互作用を増やそうとするはずだが,さらなる都心には先客がいるために上京しようとすると邪魔が入るのだとした.

しかしメイドインアビスを見て、前回の妄想が不十分だったことに気づいた。空間の歪みはブラックホールに入る者へ角速度の強い制限を課し(角速度を持っていると回転してしまう)、潮汐力で組織を分断し、時間の歪みは煩悩を持つ隙を与えない(制御が難しい)。誰でも上京できないならば、「都心」は退屈になりうるのではないか?現世での未練を断ち切れた者だけがラストダイブできる、あの世と同じぐらい隔絶された世界なのでは?

こちらの仮説が正しいとすると、もはや重力の中心を「都心」と表現することから不適切になる。ラストダイブしてきたものは、選ばれし者で、単純な意欲しか持てない。そこは憧れの中心ではあるが、田舎を率いていない。歴史の教科書の中のようだ。根源的な出来事しか起きないのなら,時間の進み方が遅く見えるのも納得できそうだ。上京しきればまた時間が速くなる、などと仮定する必要がない。

我々より高速で賢い宇宙人はどこにいるのか?この仮説では我々より外側に居る。彼らが我々より高速なのは、我々より多くの煩悩を抱えているからであり、同時にそれは我々の世界に近づけない理由でもある。お互いに牽制し合ってしまうのだ。彼らにとってここは到達しがたい天国であるため,賢く高速でも我々の世界に辿り着けない。

前回の説を「地価高騰仮説」、今回の説を「天国の門仮説」と名づけてみたい。高速で賢い宇宙人に出会えない理由を前者は「ここが田舎だから」、後者は「ここが天国だから」と宇宙の複雑さに関して逆の説明をする。玉虫色の回答で納得できない。時間についての不理解を恥ずかしげもなく披露しているが、妄想の脳内議論が盛り上がってワクワクしている。